組合員をはじめ関係諸団体の皆さまには日ごろのご厚情に心より感謝申し上げます。
当組合は2007年3月創立の中小企業共済協同組合でございます。協同組合組織としては未だ成長過程にありますが、そのルーツをたどると前身である旧民法法人まで遡ります。旧民法法人としての事業開始から通算50年以上に亘り、非営利組織として県内中小事業者及びそこで働く皆さまの福祉の向上を目的に、共済を核とする福利厚生事業を展開しております。
共済事業協同組合という新たな組織体でスタートしてから15年目、2022年に当組合のあるべき姿として「“かながわ”で一番愛される協同組合」というビジョンを掲げました。
県内に数多ある協同組合のなかで「一番愛される」というのはおこがましくもありますが、私たち組合全役職員の使命を明確に宣言するものとご理解いただければ幸いです。
もとより「愛される」とは抽象的な表現であり、人それぞれ価値観の違うなか「愛」の捉え方や解釈も千差万別といえます。私たち役職員も、それぞれの価値観で「愛」の形をイメージし、それを感じとれるよう成長したいと考えています。ただ、私たちは「愛」が与えられるだけのものとは決して思っていません。愛されるためには、まず愛さなければならない。そういった強い思いを持って地域社会の皆さまに接してまいります。
何より“かながわ”という地域社会は私たちにとって愛すべきフィールドです。
当組合事業の核をなす共済は相互扶助、すなわち助け合い、共助の仕組といわれます。古来、日本では村落共同体というコミュニティ内での助け合いがあたりまえでした。また、無尽(むじん)や模合(もあい)など経済的な助け合いも行われてきました。そういった人と人とのつながりという美しい仕組みが、現代の共済制度につながったという思いがあります。私たちは単にリスクという視点だけで共済制度を普及させるのではなく、共済という相互扶助の仕組を核に、この愛すべきフィールドに共助コミュニティを創造する。それが私たちの存在意義であり理想とするところでございます。
非営利組織としての私たちは、これからも愛をもって“かながわ”の共助コミュニティの創造、発展に寄与することを目指す所存です。“かながわ”の中小事業者、地域社会の皆さまには引き続きご指導を賜りますよう切にお願い申し上げます。
理事長